読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

『人情紙風船』

『人情紙風船 河原崎長十郎 ほか

江戸時代。貧乏長屋に住む髪結いの男は、地元のヤクザとトラブルを起こして連中から目を付けられている。そのヤクザ連中は、白子屋という質屋と裏で繋がっていて、ちょっとしたことで白子屋は使いを出しては、ヤクザにゴタゴタを処理して貰おうとする。髪結いの隣に住む浪人は、かつて父の部下だった男に仕官の口利きをして貰おうとするが、邪慳に扱われる。その男が入っていったのが、白子屋。実はこの男、白子屋の娘の縁談話を取り持っているのだった。

ある日、金が必要になった髪結いが、仕事道具を質に入れに行ったが、相手にして貰えず、またヤクザを呼ばれてしまう。怒った髪結いは、娘を誘拐。ヤクザ達をギャフンと言わせたい一心だった髪結いだったが、長屋の大家が間を取り持って、たんまりと金をふんだくることに成功する。娘を隠すために一時部屋を貸した浪人もおこぼれに預かる。

仕官の話がまとまらないのを妻を心配させないように嘘を付いていた浪人だったが、誘拐の片棒を担いだ、という誤解を招く形で嘘がバレてしまい、絶望した妻はその晩、心中する。

どこが『人情紙風船』なのか分からんが、とても面白かった。ヤクザに狙われた遊び人、仕事が無くて絶望的な浪人、番頭を好きになった店の娘、と典型パターンの組み合わせながらストーリーテリングが非常に巧み。これを私より年下の人間が作ったんだから凄いよなぁ。

人情紙風船 [DVD]

人情紙風船 [DVD]

 
映画史を学ぶ クリティカル・ワーズ【新装増補版】

映画史を学ぶ クリティカル・ワーズ【新装増補版】