京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』

『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』 シド・フィールド 訳=安藤紘平、加藤正人

ハリウッド三幕構成の元祖。以前「別冊宝島」に"The Screenwriter's Workbook"の翻訳が収録されたことから、シド・フィールドは日本の脚本家志望の間でも有名だ。本書はそんな有名人が最初に書いた”Screenplay”の邦訳。

しかしなんで今更、という感じ。原著は1979年出版で、邦訳は2009年。さすがハリウッドだとか、シナリオライターのバイブルだとかいう声が聞こえてくるけど、どう見ても古臭い時代遅れの脚本術じゃないか。

ざっくりといえば、この本に書かれているのは、プロットポイント(転換点)で映画を設定・葛藤・解決の三幕に分割しろ、登場人物の性格は行動で示せ、という二つだけ。あとは延々と映画のあらすじを説明するばかり。ここが良い、ここが感動した、この作品は素晴らしい、ってお金払ってるんだから、そんなのよそでやってくれよと思う。

ハリウッド映画に三幕構成を導入した、という点では古典といえるが、「ただそうなっている」というだけで「なぜそうなっているか」の説明もないし、読むべきところは非常に少ない。こんなの読むくらいだったらアリストテレスの『詩学』を読む方がよほど勉強になると思うけど。

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術