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京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

嗚咽

自分で言っても信用されないだろうけれど、基本的に私は真面目だった。高校生の頃も、いろんな人間から馬鹿にされながら、負けるまいと思って生きていた。それでも、人に見下され続けると、それに侵蝕されて、自分を自分でバカにするようになる。そうなると、もう「自分は真面目だ」というようなことはどうでも良くなる。これは立派な言い訳だが、そうやってどんどん生活が乱れてくる。

といっても、毎日一時間目に遅刻をする、というだけで、問題児ではなかったと自分では思うんだ。別に先生に楯突いたり、ふてぶてしい態度を取ったりしたことは、全然無い。先生が私に楯突かれたり、ふてぶてしい態度を取られているように感じたのかも知れないが、それはもう私が生来持つ、人を不愉快にさせるオーラの賜物であって、私はそういう風には断じて振る舞っていないのだ。

にもかかわらず、やはり先生たちには凄く嫌われていたみたいだ。ある日、現代文の授業に遅れて入っていって、何にも言われずいつものように授業を受け終えた。あとでクラスメイトから聞いた話によれば、出欠を取った時に、私の遅刻を確認した教師が「アイツはどうしようもないな」と言ったらしい。それを聞いたとき、あんな無関心そうな先生がそんなことを言うのか、っていうかあの先生私のことを知ってるんだ、と思ったのだった。

ちなみにこの先生、「抱える」を「だかえる」と読んだり、「嗚咽」を「ゲロを吐く」という意味だと思ったりしていて、免許剥奪もののクソ教師だったんだけれど、そういうのを内心馬鹿にしていたのが、やはり表に出てしまっていたのかも知れないな。