京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

先生ありがとう

高校の頃、英会話の授業があった。隣の席に座ったクラスメイトと何かとコンビを組まされる授業だったのだが、そのお隣が、ブスでデブで愛嬌が悪い、と三拍子揃った女子だった。こっちもブスだから、この際、ブスでデブなのはどうでも良いんだけれど、話しかけても無視されるから困った。よほど私がブスで嫌われていたのだろう。とはいえ、こんな風に無視を決め込まれるのはクラスでも彼女だけ。なんか私が悪いことをしたというのか。

それで、コンビで取り組む課題もいっこうに進まない、というか手が付けられない。ぼんやり座っていると、案の定先生に目を付けられる。で、ネイティブのその教師は、私に注意をしてくるわけだ。サボるな、課題をやれ、と英語で、私だけに言ってくる。おいおい、待ってくれよ、私はサボるつもりはないし、でも彼女が一切協力してくれないんだ、と釈明しても聞く耳を持たない。日本語を完全に理解しているくせに、英語以外は受け付けませんよ、のスタンスを崩さないのだ。

この一件から、このネイティブに睨まれるようになってしまう。それが決定的になったのは、このネイティブが私の提出した英語の作文を紛失した事件。わざわざ職員室に行って机の上に紙を提出したのに、課題が出されていないから早く提出せよ、と催促が来たのだ。それで、提出したと再三主張しても、これまた受け付けてくれない。英語で、私は確かに提出しました、と文章を書いて提出したら、その文章が添削されて帰ってくる始末。担任の英語教師に話してもダメ。腹が立ったから、英語のサイトから文章を丸々写して提出したら、完璧すぎるといって怒られてしまった。

どうもこれが問題行動と受け取られたらしく、それからは別の英語教師からも嫌がらせを受けた。分かりやすいもので言えば、無視。席順に生徒に答えさせていたものを、私だけを露骨に飛ばすようになった。すごい大人がいるもんだと思いつつ、されるがままにしていたのだが、ある日突然、知らない単語の意味を尋ねられたことがある。辞書を引こうとすると許可が下りず、分かりませんと言っても、答えるまで次には行かない、とみんなの前で辱めを受けた。英単語なんて知ってるかどうかが全てだろうに、何をどう答えさせるつもりだったのか。おかげで"phenomenon"は絶対に忘れない単語になった。そんな教育熱心だった先生は、どこかの校長を歴任した後、次世代教員養成センターで素晴らしい教師を育成していらっしゃるとのこと。先生には本当にお世話になった。僭越ながら、先生のますますのご活躍をお祈りしたい。