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京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

孤独と物語

孤独って何なんですかね。多分「別に私じゃなくても良かったんじゃないか」という感覚なんだと思います。この人の友達は別に私じゃなくても――、この人の恋人は別に――、この人の家族は――、この人生を生きるのは別に――。

私たちって色んなものを切り抜けて、もの凄い偶然の果てに立っているでしょう。私が生きているということはその親が、当然その親も、もちろんその親も、みんないまも、あるいはかつて生きていて、私たちはそういう人と続いている。

私は親と自分の繋がりを、偶然だなんて思ったことはない。良いことばかりではなかったけれど、もう違う親であり得たかも知れないなんていう可能性を考えることができない。もちろん、あり得ない話だから考えられないのだけれど、だとしたら、もうこれは偶然じゃない、必然ではないのか。

神の思し召し、自然の成り行き、歴史の流れ。呼び方が違うだけで、要するにスケールのデカすぎる偶然は、もう必然同様なんだ、ということである。私たちは、必然的に生まれて、生きている。こう考えられたら、こう感じられたら、孤独はきっと救われる。

だから人は物語を求め続ける。