京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

『ソラニン』を観ていた

夜中、『ソラニン』を観ていた。宮崎あおい高良健吾の実写の奴。大学卒業の年、私は就職活動もしないで、単位集めに奔走し、毎晩深夜に映画鑑賞会を一人で開いていた。『ソラニン』もそのときに観た一本だ。

現実(仕事)は嫌だ、夢で食いたい、それが尊い、っていう青臭い話で、当時も今も、全然感動はしない。結局こいつら、どうなるのか。どうもならないんだろう。何にも変わらない。ただ人が一人死んだだけの映画だ。その死んだ主人公の恋人は、結果的に将来の夢は叶ってないけど、人間にはめちゃくちゃ恵まれてて、お前の人生は夢だけなのかよ、って言いたくなる。こんな明るい友達がいて、こんな優しい彼女がいたら、私なんかそれだけで夢が叶ったようなもんなんだけどなぁ。

社会がこの青臭さを認めないからこそ、こういう映画が出てきてしまうんだろう。でもさ、この青臭い主張が本来は正当なんだと思う。そして、この青臭さを良いなと思ってしまう私は、やはり成長していないというか、むしろ深夜の一人映画鑑賞をしていたあの頃より、現実を知って退行しているような気もするのだった。