京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

5月公開の映画の法則

是枝裕和って、海外でやたらと評価されているけれど、そんなのお構いなしで日本を撮ってるでしょう? TSUBAKI買うてきたで、とか、先生もミスチルのコンサート行ったよ、とか。そのディティールへのこだわり方は、単に具体例を挙げるという以上に、その人の人となりとか生活環境とかバックボーンを見せる方に効果を上げている。

ポテトチップスの残りかすを兄弟で譲り合う描写とか、泣いたもんね。『奇跡』は良かった。京都シネマで大学をサボって観たんだ。ちょうど祇園祭の季節だったか。大学生の頃(いまもだけど)ずっと一人だった。

それから是枝監督の作品は何本か観たけれど、細かい描写にこだわりすぎて、物語にはこだわらないタイプの人なのだろうか。『そして、父になる』だって、メインストーリーはありふれていて、やっぱり描写で勝負しているしね。それぞれに思いを抱えたまま、それをぶつけることなく暮らす日本の家族をしばしば題材にしていて、これといったストーリーもなくて、同じ役者を使って、画作りも毎回似ていて、となると是枝さんは小津安二郎でも目指しているのかな、と思う。

『海よりもまだ深く』は書き下ろしの脚本だとか。見に行ってみようかな。個人的な経験則から、5月公開の映画には心に残るものが多い。