京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

この世界は歯車で動いている

ちょっと違う部署に出張。先月から何度かお世話になっている部署なんだけど、凄い。この部署に行くには、普段と違って、決まった時間の決まった電車に乗る。それで、乗り換える電車も毎度同じ、職場の最寄りの駅に付く時間も毎回ぴったりその時間。同じ道を歩いて職場に向かうと、途中で自転車に乗った中年男性が路地から現れて、私をゆっくりと追い抜いていく。その自転車、チェーン部分がさびているのか何なのか、ペダルをこいでいる間ずっとカタンカタンと音を立てる。働き盛りの年齢とおぼしき中年男性は、だらしのない格好で、どこかへ消えていく。そして、彼がちょうど視界から消えた頃に通りがかるビルの前に、ただ突っ立って、ビルの対面を見つめている黒いスーツの男を見つける。今日が今日なのか、分からなくなるほど、昨日と同じ光景がそこに広がっているのだ。

この世界は歯車で動いているんじゃないか。私もまた、歯車で動くからくり人形なのではないか。あのカタカタと鳴る自転車の音は、その歯車の音なんじゃないのか。そんな風に思わざるを得ないのだった。