京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

人類はもう幸せにはなれない

今のままじゃいけない、変わらなきゃいけない、前に進まなきゃいけない。って、どこを見てもそんなのばかり。世の中、しんどいなぁ、疲れるなぁ、と思う。別に、ロハスだとかスローライフだとか言いたいわけじゃないけど(ロハススローライフそのものが、また人間の「向上心」の対象になっているではないか)、何とかならんのか。

確かに、色々進歩したおかげで、私たちの暮らしは楽になって豊かになって、もういまさら前には戻れなくなってしまっている。でもさ、清潔にしすぎたらちょっとした菌にも弱くなってしまうように、お客様が神様になったら接客業が苦しくなってしまうように、美味しいごはんをたくさん食べれば太ってしまうように、観光地が発展したら情緒がなくなってしまうように、あるところで満足しなければ、人は却って不幸になってしまうんじゃないか。

こんなの、入試現代文でお馴染みのテーマ<科学→近代化⇔人間疎外>で、昔から散々論じられてきただろうに、なぜに人は止まる気配を見せないのだろう。経済にせよ何にせよ、進歩はもはや現状維持。現状維持を目指せば後退は必至。他人より早く、他人よりも一歩前へ。慣性が働いてしまっているのだ。このまま人間はきっと全てを食い尽くすんだろう。自然も、そして人間自身も。未来は、絶対に明るくないと思う。