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京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

『セトウツミ』

映画・ドラマ

『セトウツミ』 菅田将暉 池松壮亮 ほか

公開初日。MOVIX京都まで行ってきた。いつも閑散とした映画館しか行かないから、座席が半分以上埋まっているとなんだか祭りに来たような気分になる。

アホだけど気の良いセトと優等生ウツミの高校生コンビが、川辺で延々と下らない話を繰り広げる、という映画。10分前後のエピソードを7つ連ねて、計76分。予告編を確実に20分以上見せられて、これで1800円は高くない? と思ったが、随分笑わせてもらったからよしとする。

話という話はなくて、アホとカシコが二人でしょーもないやりとりをするだけ。ダベり漫才みたいなもんか。これがおもろい。なんでこんなに面白いかというと、そりゃもちろん脚本もあるだろうけれど、菅田将暉池松壮亮が上手いんだ。池松壮亮は関西ネイティブじゃないからちょっと可哀想だったが、持ち前の演技力でカバーしてたし、菅田将暉は生粋の関西弁を武器に才能を爆発させてた。これはそこら辺のチャラい芸能人にやらせてたら絶対に失敗してる。

寒い中ウツミを待つセトが、早く来いと何度も送るラインのメッセージのしつこさと、その後ルーベンスの絵をノートに描いてフランダースの犬を引用して死んだふりをする流れには爆笑した。私はこういう当意即妙の引用が、どうも大好きらしい。他にも笑ったところはいっぱいあるはずなんだけど、ごめん忘れちゃった。とても気楽に見れる良い作品だ。

にしても、本当にしょーもない内容で、これって映画である必要があるのか? と思っていたのだが、多くの観客と笑いを共有できるってのは、それはそれでとても楽しい物だった。普段見る映画とはひと味違う、良い体験が出来たと思う。