京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

弘法も川から落ちる

小さな頃はテレビドラマが好きだった。いま観ても好きなのが『王様のレストラン』。笑って泣けるというコメディの王道を走る作品で、私にとっては三谷幸喜の最高傑作。自分でも創作してみようと頭をひねっていると、知らず知らずのうちに、そちらに近づいて行ってしまう。『古畑任三郎』も好きだった。折に触れて見返すことがあるが、遅筆といわれる人がよくこれだけアイデアを出していけたなと感心する。

好き嫌いはあるだろう。私も2000年以降の三谷幸喜は全然好きじゃない。全員主役級で、浮かんだアイデアは全て取り入れて、目一杯お金を掛けて――って、年末恒例になったガキ使の『笑ってはいけない』と同じ具合につまらなくなっている。にもかかわらずダウンタウンだから面白いだろう、にもかかわらず三谷幸喜だから面白いだろう、という醸し出される雰囲気すら同じ。

とはいえ、一応一流の脚本家と言って良いと思う。そんな作家でも、結構いい加減なことをやっているな、というのが今回の話。

古畑任三郎』だと西村雅彦のキャラに矛盾が多すぎる。古畑と将棋をして勝つレベルだったり、チェスを使って将棋をやったりするレベルだったのに、アリtoキリギリスと勝負するときにはルールすら分からないということになっている。

木の実ナナが犯人の回では、吹奏楽団に対してブンチャカブンチャカうるせえと罵っていたくせに、市村正親が犯人の回では、かつてクラリネットをやっていたブラスバンド好きということになっている。

それから、究極なのは、加藤治子の回と江口洋介の回との矛盾。さて、これに気付いた方はいらっしゃいますか? では、答えは解決篇で。絹川教授でした。