京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

本気でものを作ると伝わる

高畑淳子の息子が逮捕されたから、というわけじゃないんだけど、なぜか『仮面ライダーBLACK』を細切れで見ている。そもそも私はこれを再放送で見た世代。しかも、弟が好きで見ていたのを、横で見ていた程度。

大人の鑑賞にも耐えうる仮面ライダーと謳われてはいるが、所詮は子供向けの特撮モノ。変な格好をして世界征服がなんだ平和を守るとかなんとか、よくまぁアホらしくならんとやってられるなぁと思う。しかし、そこが良いのだろう。確かに、今見ると、ファッション面や技術面でダサさやチープさは否めないのだが、斜に構えず、真剣にものを作っているように見える。そういう態度は、やっぱり出来上がった作品にきちんと現れるのだ。これをアウラと言うのだろう。アウラを帯びたものは、ダサさやチープさを通り越し、格好良く見えるものだ。「こんなもの」に真剣に取り組んだ作り手たちが、とても羨ましい。

いま、また一つ短い細切れの動画を見終えたのだが、最後のナレーションがよかった。仮面ライダーが敵に追い詰められ、救出した人質とともに崖から転落してしまう、というところで、それが流れてくる。「――。果たして、生きているだろうか。そして、シャドームーンは果たして復活するのか。ゴルゴムの世界支配の日は近い。生きていろ、仮面ライダーBLACK、地球の危機を救うのだ!」。岩にぶつかる荒波が映され、そこに「つづく」の文字。

なんか感動したな。もしかしたらこんな露骨なナレーションって今は使われないのかも知れないけど、これって特撮のお約束でしょう? こんな誰もが「あぁ、あれね」と言えるようなものを作った人って、本当に凄いと思う。多分、これは『BLACK』以前から受け継がれたお約束なのだろうけれど、照れずにド直球でこれをやったというのがまた凄い。そこにアウラというものが発現してくるのだろう。