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京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

失われつつあるものの美しさ

朝から電車が動かないというので、いつもと違うルートで通勤した。混雑の具合が通常の三割増しくらい。乗車時間も普段より長い。本当に疲れた。

私の前に男子高校生が立っていて、デカいカバンがウンザリするほど邪魔だった。さらにその前に女子高生が立っていて、儚げな美しさに目を奪われた。冴えない男子高校生はまるでかつての(今の?)自分を見ているようで、彼女の美しさはいっそう引き立った。

別に美人じゃなかった。とりわけ可愛い訳でもなかった。プロアクティブを買ってあげたくなるような若いニキビで、頬は赤かった。今時の女子高生のように化粧をしていなかったのが良かったのか。もうあと一歩で女性になってしまうような場所にいて、彼女はまだ少女らしさを内に秘めていた。それがたまらなく美しかった。

小学生から中学生になる頃に、男子にとって女子が特別なものに感じられるような(女子にとっての男子もそうなのか?)私にもあったあの頃の感じが、なんだか思い出されたような気がした。あぁ、私ってオッサンだなぁと思った。痴漢に間違えられないように気をつけないとな、と心から思った。

私みたいな、友達のいない陰気で非モテな真面目系クズは、痴漢えん罪に巻き込まれたらホントに終わりだ。