読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

先のことは分からないもの

あまり詳しくは書けないのだけれど、うちの母親があるところから働かないかとお誘いを受けたという話。

そこはうちの近所で、私も小さな頃から通っていた場所。当時の私は今と変わらず本当にビビりで、周りがどん引きするくらいによく泣いていたものだ。そこで働いていたある女性は、そんな強烈な私の存在をずっと覚えてくれていて、随分大人になってから尋ねても、泣かなくなったねエラいね、と声を掛けてくれたのだった。嬉しいやら恥ずかしいやら。その彼女が高齢を理由に退職することになり、後任としてうちの母を推薦した、というのだ。退職されるという話は小耳に挟んでいたが、まさかこんな話があるのか、と我が家は青天の霹靂に打たれたようになっている。

確かに、何度もお世話になったところだ。とはいえ、そんなに頻繁に通う場所でもない。顔見知りではあるが、家族ぐるみで付き合いがあるわけでもない。それは母も同様だ。にもかかわらず、彼女は母を強く推薦し、退職までの期間に仕事もすべて教えてやる、と言ってくれている。しかも、労働条件についての交渉まで買って出てくれるという。なんでそこまでしてくれるんだろう。

まぁ実は一長一短あって、母がこの話を引き受けるかどうかは分からないのだけれど、生きているとどこかで誰かが見てくれていて、思いもよらない話が舞い込んでくるのだな、と少し感動した。この話の30%には、かつての私の大泣きも含まれているしね。

私のことも、どこかで誰かが見てくれているのだろうか。