京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

不毛な議論

ここ数日、退社の時間が遅くなっているが、何のことはない。会議だ。会議といっても営業会議じゃないぞ、「チーム内の雰囲気が悪い」というのが議題の話し合いだ。

うちの部署は、私とリーダーを除けば、おおむね年齢が近いもの同士で構成されていて、しかしその中にヒラと役職者が混じっている。この役職者が全く仕事のできない人で、ヒラの連中がキレているというのだ。

元々は普通の打ち合わせだったのだけれど、ヒラの連中が仮にも上司である役職者に対して突っ慳貪な物言いをするので、前々から気になっていたのだろう、リーダーがその点について少し注意をしたのだ。別に喧嘩をしているわけでもなく、無視したり、ことさらに辛く当たったりするわけでもないのだが、仕事ぶりを監視し、粗を探し、時にはミスを待って、そこにトゲのある言い方で注意をするものだから、雰囲気が悪いなぁというのは一番ペーペーの私でも感じていたことだ。

難しい話じゃない。もう少し言い方に気をつけてはどうか、彼は彼なりに頑張っているのだから、というだけのこと。しかもリーダーは二重三重にオブラートに包んで話をしている。ところが、ヒラの連中が反論する。その頑張りが見えないのが問題で、少しでも職場のためにと思って注意をしているのに、まるで自分が彼を責めているみたいじゃないか、と。まぁこっちの言い分も分からないではないのだが、この後その本人を目の前にその役立たずっぷりを次々と主張していく。当の本人は体はでかいが気は小さいというような人で、全く反論も主張もせず、ただ悲しそうに話を聞いているだけ。その居たたまれなさといったら、もう見ていられないわけ。

それから話は平行線と堂々巡り。オレ達が我慢するのか、奴が改善するのか(なんならクビにしてしまえよ)、改善を長い目で見てくれないか、改善される兆しが見えない、そこを上手く助言して支えてやってくれないか、そうすると個人攻撃だと言うじゃないか、その言い方にだけ注意して欲しい、だったらもう何も言わない、それじゃチームの雰囲気がますます悪くなって仕事にならない――。

こいつら、本当にアホだなと思ったね。っていうか、この会社、どこの部署に行っても大体同じことをやってる。仕事のできない人間、空気の合わない人間を一人見つけて、全員で居づらくして、そのまま自分から消えるように仕向ける。小中学生のイジメとやり口が一緒だ。どこの会社も同じなんだろうが、この幼稚性がうちの会社は突出していると思う。

社会人だとか大人だとか、エラそうに講釈たれてるが、所詮この程度なのだろう。どういうわけか、この会社にいるほとんどの奴らが、理屈屁理屈言い訳を織り交ぜて、相手が絶句するまで自己主張を繰り返すのだ。私もしばしば「理由」を尋ねられ、それに答えるのだが、結局は「論破」されるのが分かってからは何も言わなくなった。ある意味、自分を成長させてくれたと感謝している。

今回であれば、「そうですね、確かにきつく言い過ぎたところがあったと思います、次からは気をつけます」と返事をすれば済んだだろう。心の底ではそんな風に微塵も思っていなかったとしてもである。間違っても、業務の話そっちのけで二日にもわたって話し合いの場を設けるようなことではない。それが大人とか社会人っていうんじゃないのかね。自分は間違っていない、自分は悪者じゃない、ってところばかり主張してて、これのどこが大人なんだよ、立派な子供じゃないか。

まさかこんなつまらない話に30前になって付き合わされるとは思わなかった。私はアホなふりして(つまり素の自分で普段通りに)話を聞いていたが、内心、お前ら全員死んじゃえよと思っていた。私も立派な子供だな。