京都鴨川藝術大学

Kyoto Kamo River Imaginary University of the Arts

理力の杖

うっすらした記憶を元に書くが、理力の杖、という武器をご存じか。ドラクエの武器で、魔法使いとか僧侶のような、腕力の弱いキャラクターの装備品である。これで攻撃すると、呪文でしか活躍できないへっぽこキャラでも、そこそこ気の利いたダメージを与えることが出来る、という代物だ。初めてこの武器を手にしたとき、後方支援の分際で比較的逞しい攻撃が出来ることに感動したことを覚えている。

しかし、大きな弱点があって、この武器を装備していると、攻撃するたびにMPが少しずつ消費されてしまうのである。魔法使い・僧侶の唯一の存在意義であるMPを犠牲に、わずかばかりの攻撃力上昇が見込める、という実はとんでもない罠アイテムだったのである。

ここ数日でふと気付いた。私は、理力の杖を装備しているのではないか。振り返ってみれば、いつもそうであるような気がする。ぶっちゃけて言うと、女の子がいると自然に振る舞うことが出来ないのだ。心のどこかで、そばにいる女子の存在を常に計算に入れて行動している。といっても、特別なことをするわけじゃない。そんなことが出来るわけでもない。でも、普段の行動に2%くらいの「気取り」のようなものを混ぜてしまい、しかも、その足した2%の部分の反応を常に気にしている、といった有様なのである。

これが「ド緊張して150%の気持ちで臨む」なら終わった後にどっと疲れるだけで済むのだが、「2%ずつ消費して、2%分の成果を常に気にする」のは、心に余裕がある分、何かに蝕まれるような病的な消耗感がある。ただでさえ、この気持ちの悪い事実に気付いて傷ついているというのに。

改めてたとえてみれば、ギャンブルで一気に100万スってしまうのと、毎回500円で博打をしているうちにトータル500万損してしまうのと、どっちがキツいか、という話に近いのかも知れない。いや、最初からこっちの話をしておけば良かったね。

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